女性用作業着の必要性と可能性
工事現場などは男の現場で当然作業着も、男性物という固定観念を持ってしまう人も多いと思います。しかし、最近では男性だけが働いていた現場に、女性も見られるようになってきました。そのような状況の中で女性も男性同様に作業着を着ています。
以前は現場仕事での女性用の作業着は余りなく男性用のSサイズを着ていましたが、最近では女性用の作業着のバリエーションも増えてきています。
女性用の作業着は必要
近年女性の社会進出は目覚ましく、あらゆる分野に女性が働いています。その中で、作業着も女性用のものが注目されてきています。職場や現場によって丸一日作業着で過ごすのですから、女性のために伸縮性、通気性、肌触りなどを重要視した物もあっても良いのではないかと思われます。
従来の男性物作業着は着心地が悪かったり、重い物が多かったりして、男性でも不快に感じている人も少なくありません。また、夏は通気性が悪く蒸し暑くなり、冬は直ぐに冷たくなり体が冷えやすくなる物が多いのが現状です。
更に、気になるのが建設現場でよく見られるニッカボッカですが、明らかに作業効率の上がる服装だとは思えません。外国の作業員があのような服装をしているのは見たことが無く、日本独自の建設業界の文化的服装なのかもしれません。
しかし、現状は作業着の下に作業用のインナーを上下着て働き、防寒対策や汗の対策をしています。動き辛いのが分かっていて着ているのが本音で、一種のルーティーン的なことで着ている人達が殆どです。見栄えも一般的人から見れば、誰もが好んで着たいと思う物でなく正に業界専用的な感じがします。
元来男の現場なので女性を意識するのは皆無だと思われるので、女性にとっては働きづらい職場なのかもしれません。
女性から見た作業着の選び方その1
作業着を選ぶ段階で、女性の考えをキチンと聞くことは大切なことです。例えば、作業現場で男性と一緒に働いていても、女性は汗臭くなるのを嫌います。男性に汗臭いと思われるのは、女性にとって耐えがたいと思われます。
そこで通気性が良く速乾性のある素材や防臭効果のある素材の作業服が多く出ているので、汗臭いことを気にする女性にとっては良い味方になっています。また、作業現場は暑い夏ばかりでなく、冬の寒い時にも仕事は当然あります。
冬の寒い現場では上記でも述べた、作業用のインナーを着て働いている人達が多いです。最近では男性用だけでなく女性用のインナーも多く、保温性の高いヒートテックの素材のものが一般的です。更に、保温性の高いアウターも数多く出ていて男女問わず着ることができますが、問題はズボンです。これも上記でも述べましたが、日本建設業界古来の服装が根強いため、機能性よりも伝統重視的なことが女性にとっては負担になっていると思われます。しかし、最近ではようやく女性を意識したピンク色のニッカボッカもあり、ある意味では女性用の作業着なのですが、力のない女性のために動きやすく改良した方が良いと思われます。夏冬、季節を考慮した女性に優しい作業着を、業界の意識改革で作り上げて欲しいものです
女性から見た作業着の選び方その2
女性は作業着の汚れも気にかけます。できるだけ汚れが付きづらく、目立たない素材や色を考え作業着を選びます。また、洗濯をするときに漬けおき洗いやモミ洗いをしなくても、汚れの落ちやすい作業着を女性でなくても選びたいものです。
作業現場では職種によって、色々な汚れが付くと思われます。機械工場であれば油汚れ、建設現場では土埃、塗装業であれば塗料が付く場合があります。工場などは作業着が支給される場合が多く自分で選ぶことができませんが、自分で選ぶことができる現場では汚れが目立たない作業着を着たいものです。
例えば、油汚れがある場合黒系の作業着、塗料が付く場合は迷彩柄などの作業着などです。洗濯をした際に多少汚れが残っても、そんなに目立つことはなく気分よく仕事に臨めるでしょう。女性はどんな仕事をしていても美意識は持っているので、清潔で汚れの無い作業着を着ていることで仕事へのモチベーションも違ってくるのです。
仕事とはあまり関係ない様ですが、作業効率と安全性に関わるデータも出ているようです。更に、作業着が清潔で綺麗な職場は女性の就業者も増えて、会社に貢献できる女性も多くなるでしょう。
なかなか進化できない作業着
作業着のデザインや色彩は最近になっても、余り変わっていないのが現状です。どこのメーカーも代り映えしないデザインで、グレー、ネイビーなどが多いようです。作業現場では仕事をする上で最も必要なのは、作業効率と安全性しか重視しないためです。
それにより、作業着の機能性ばかり注目し、デザインはおろそかになり進化に至らなかったと思われます。また、企業では一度工場の作業着として導入してしまうと、経費の関係上デザインを変えることができない苦しい内情もあると思われます。
現在一般に販売しているスポーツの際のユニホームやジャージは、通気性に優れ速乾性と消臭効果があるものが多く出回っています。何よりデザインに優れていて、普通にお洒落着としてきてもおかしくないものも多いです。
衣料品の技術は日々進み、夏は涼しげで、冬は暖かく過ごせます。日本は四季があり、それに伴いそれぞれの季節で着るものも変わります。企業も生産効率を上げるために、作業着を見直してみても良いのでないかと思います。
未来の作業着
オーソドックスな作業着の方が良いと思う方も多いと思います。作業着姿の男の人を素敵に思える女性も多く、オーソドックスなデザインの作業着を残すのも大切です。それを含めて作業の現場で女性が効率よく働くために、機能的でデザインも可愛い作業着に変えていくことが、企業の各工場の現場のモチベーションアップに繋がります。
女性はどのような所でも自分をより美しく、可愛く見せたいものなのです。更に、未来に向けての大きな可能性は、日本の技術の高い繊維業界は日本国内のみではなく、世界に向けてより高い品質の作業着を開発していけば、新たな販売網の開拓にも繋がるのではないでしょうか。
世界では気候が様々な国が多く、過酷な環境の中で女性達が日々一生懸命働いています。その女性達のために応えるだけの技術は、日本の繊維業界の企業にはあるはずです。日本と世界中の働く女性のために、最先端の技術を持って快適な作業着を提供して欲しいものです。
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